夏休みを乗り切るコツ

夏休みの宿題、代わりに親(or業者)がやるのですか?

夏休みの宿題代行業者

学校の夏休みの宿題を「親が代わりにやってください」と勧めている塾があるそうですね。
びっくりです。

以前、テレビで「読書感想文をお金を払って業者に頼む」という特集を見たことがあります。
いわゆる「宿題代行」です。

本当にそれでいいのでしょうか?

普段やるべきことを自分でやらずに人任せにして、それで受験を乗り越えることができるのかと心配にはならないのでしょうか。

宿題代行業者に依頼したときの影響

宿題を代行業者にやってもらうということは、「結果を出すためならズルをしてもよい」「できないことはお金で解決すればよい」ということを親自らが教えてしまうようなもの。

このような解決のしかたを覚えたら、これが普通のことと思ってしまい、平気で賄賂や不正を行う大人になってしまうかもしれません。
(大げさでしょうか?)

もちろん、親は、受験勉強で大変な子どものことを思って、そうしてあげるのでしょう。

でもその親の思いは、清らかな愛情としては伝わらないのではないでしょうか。
その場はしのげても、何らかの影響があることを心にとめておく必要がありそうです。

この「読書感想文を業者に頼む」というお話。
 テレビでは、インタビューで学校の先生がこうおっしゃっていました。

「大人がやった読書感想文は、どんなに工夫しても、子ども本人がやったものではないというのがすぐわかります。わからないフリをしているだけです」

やはり、先生には大人がやったことがバレているようです。

それはそうですよね。
だって、普段の学校生活でその子が書いたことのないような文章が使われているのですから。

ただ、テレビではスゴ腕の代行業者さんも紹介されていました。
事前にその子のノートを借りて、その子の傾向を予習するんです。
たとえば、その子が書く字を練習してそっくりにマネし、その子が使いそうな言葉だけを使い、その子の学力のレベルに合わせて内容を書いていました。

これならバレないのかなぁ…。

そして、アルバイトとして工作を請け負っている美大生のコメントがこちら。

「依頼は受けているけど、この作品を見たときに子どもがどう感じるだろうか。自分は作っていないことを何とも感じないのであれば、それはそれでどうかと思う」

さらに、宿題代行に反対の親子も出演。

ママはもちろん反対派。
息子さんも「受験があるから大変だけど、学校の勉強も、塾の勉強もちゃんとやりたい」とキッパリ。

わたしも、親に宿題代行を進められたら、「ボク(わたし)は頼まない!」という子を育てたい。

そして、ふとこんなことを思いました。

「代行業者がやった作品や自由研究が、美術展、社会科展、理科展などに選ばれてしまったらどうするの?」と。

先ほど紹介した工作の代行依頼を受けた美大生は、こんなことも言っていました。

「お金を払ってまで代行を依頼する家庭はクオリティーを求めていると思うので、それなりにちゃんとしたものを作ります」

つまり、けっこうちゃんとした作品が作られてしまうんですね。
このときはちょうど恐竜の貯金箱を作っていました。

これが、美術展や展示会の作品として選ばれてしまったら、どうするのでしょうか?

子どもはどんなことを思うのでしょう。

自分が作っていないことは気にもせず、これはスゴイと味をしめて、来年も依頼してしまうかも?

または、

自分は作っていないという罪悪感を抱えながら、周りのお友だちに「スゴイね」と言われて、作り笑顔でやり過ごすかも?

うーん。どちらも心配です。

自由研究(昆虫)

代行業者に依頼なんてしなくても、良い自由研究作品はたくさんできます。
わたしたちの生活の身近なところに、研究材料はゴロゴロ転がっています。
そんな身近な題材が、中学受験に出ることだってあります。
しかも、それが難関校であればあるほど!

次回は、自由研究の身近な題材についてお話します。

心身ともに健全に、親子で楽しく受験を乗り越えたいですね。

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